山で見かけた花から、「花のようなもの」まで載せています。
名前のわからない花もあります。もしご存じでしたらお教えください。
また、間違いなどありましたらご指摘いただけると幸いです。
2011.2.5から2011.12.26までのデータを保存してあります。
これ以降のデータは「山の花バックナンバー7」掲載しています。 |
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キボウシ(擬宝珠)? 乾燥しきった土の上に、ねじくれて、絡み合って横たわる同色系の異物。 現代アートのオブジェのようにも見えて、目が引き寄せられた。 おそらくギボウシかなにかだと思うが、表現せぬものの表現が聞こえてくるような気がした。 (11.12.26) |
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冬の雑草 その名も「シモバシラ」という草の枯れた茎から発生する氷の結晶はどこでも見られるものではない。 いっぽう、こちらの霜柱は冬になれば足もとに雑草のごとく生えている。 ラーメンのようにヒョロヒョロとしたものから、背丈がそろった櫛のようなもの、刈りそろえた芝生みたいなのまで、よくよく見ると個性があって面白い。 (11.12.17 |
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ヤブコウジ(藪柑子)、別名「十両」は奥多摩の山でもよく見かけるが、これはその格ではないということはわかった。もしかして「百両」……? ネットなどで調べてみたが、なんか違うような気もする。百両というのはカラタチバナ(唐橘)の別名らしいが、カラタチバナの葉っぱはもっと細長くてギザギザがある。それとも、まだ幼木だからこういう形なのか。 ここでは、とりあえずヒャクリョウということにしておきます。 (11.11.16) ※カセージンさんから「ミヤマシキミ(深山樒)」ではないかというご指摘をいただきました。調べてみると、確かにそのように思われます。 ご指摘に感謝して、ミヤマシキミと改めます。 (11.11.19) |
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枯れ木も山の賑わい 釈迦ヶ岳に登りしな、見かけた枯草。 この季節1500mを越すとほとんど色はない。そんな中でドライフラワーのようになった草花が目に付いた。 左上から時計回りに、ウスユキソウ(薄雪草)・オヤマボクチ(雄山火口)・ハハコグサ(母子草)。左下はタンポポ(蒲公英)……ではなさそう。 いずれも木ではないが、「枯草も山のにぎわい」と言える。 (11.11.8) |
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エイザンスミレ(叡山菫) この時季にスミレ……? まさかと思ったが、僕の知る範囲ではエイザンスミレしかない。 狂い咲きか? 三ッドッケをまく長沢背稜の南斜面に開いていた。 (11.10.27) |
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ダイモンジソウ(大文字草) ジンジソウ(人字草) ダイモンジソウであろうと思うが、別種の花か? 「大」という字よりは「人」、または平仮名の「へ」という字に見える。 それとも白雪姫の七人の小人のひげ、はたまたヤギのひげ? 久しぶりに見たダイモンジソウであれば嬉しい。 (11.10.18) ※hillwalkerさんから、これは「ジンジソウ」ではないかというご指摘をいただいた。 調べてみると確かにそのとおりだった。ジンジソウは「人字草」と書く。ダイモンジソウと区別が難しいらしいとのこと。名前すら知らなかった。 特に珍しいという花ではないようだ。、別名モミジバダイモンジソウ(紅葉葉大文字草 )とも言うらしいから、あながち間違いではなかったかもしれない。 hillwalkerさん、ありがとうございました。 (11.1.2) |
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秋の花……そして足もとには 秋の花はなぜ紫のものが多いのだろう……。 大持山から武甲山に至る尾根道で見かけた秋の花々。 左上から時計回りにリンドウ(竜胆)・アズマヤマアザミ(東山薊)・セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁字)・カワミドリ(川緑)。 写真下は足もとの紅葉。 (11.10.12) |
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マルビダケブキ(丸葉岳蕗) 石尾根の所々にヒョロヒョロと生えている、マルバダケブキの種子。 夏の派手はでしい黄色の花はなく、大きな葉っぱも跡形もなくなくなっている。 まるで異星の生き物のように、カビの胞子のように、頼りなげに伸びている。 (11.10.1) |
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シラタマノキ(白玉の木) 高山ではよく見られるのシラタマノキ。 その名の通り、チングルマ(稚児車)などと同じ小低木(チングルマは落葉小低木、シラタマノキは常緑小低木)ということは知っていた。しかし、花については誤解していた。 白いのは花ではなく果実らしい。ドウダンツツジ(満天星躑躅)のような白っぽい花をつけるとか。シラタマノキも同じツツジ科だから、さもありなんという気がする。 (11.9.27) |
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オヤマボクチ(雄山火口) たどり着いた惣岳山と御前山のコルで、ひときわ異彩を放っていた。 朝日というスポットライトをいっぽうの袖口で跳ね返し、もういっぽうで透かせてみせる。 高く掲げた頭は、あたりを睥睨するかのよう。 まるでベテラン女優の一人芝居だ。 (11.9.15) |
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実りの秋 春には目を楽しませてくれた花木が、今、実りの季節を迎えようとしている。 左上がノリウツギ(糊空木)・左下がミズキ(水木)……までは分かったが、右の2つはわからない。ご存知の方がいらしたらお教えください。 川苔山にて。 (11.9.10) カセージンさんから、右下の実はハクウンボク(白雲木)ではないかというご指摘をいただきました。 ありがとうございました。 (11.9.14) |
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ミヤマセンキュウ(深山川きゅう) ……であろうと思うが、自信はない。違っていたらご指摘ください。 夏の終わりに、寂しく広がる白い線香花火。 (11.9.7) |
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マルバダケブキ(丸葉岳蕗) 花の少ないこの季節、稜線に黄色いアクセントを加えている。 石尾根の花と言われそうなほど数多いマルバダケブキ。花期も長く、初夏から初秋まで花をつける。 とはいえ、この時季になるとさすがに疲れが見えてくる。 (11.8.30) |
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レンゲショウマ(蓮華升麻) 御岳山のレンゲショウマは、例年より開花が遅いらしい。 平日にもかかわらず、群生地はたくさんの人でにぎわっていた。 人を入れずに撮影するのが大変だった。 (11.8.24) |
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イワシャジン(岩沙参) 御座山の山頂で見かけた。ツリガネニンジン(釣鐘人参 : 写真左下)ではないし、ソバナ(岨菜 : 写真右下)とも違う。 ほとんどの人にとっては既知の花かもしれないし、自分でも見かけたことがあるんだろうが、今回初めて意識にのぼり、名前を調べてみた。 違っているかもしれないが……。 (11.8.15) |
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ゴゼンタチバナ(御前橘) もう花期は過ぎたのだろう。針葉樹の林の中にたった一輪だけ見かけた。 最後にこの花を見たのはいつだったろうか。なぜだか八ヶ岳の記憶と重なる。 四角の箱の中にていねいに収められた和菓子のように、花ばかりでなく葉っぱもまでも、几帳面に対角線上に開いている。 (11.8.11) |
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ヤマアジサイ(山紫陽花) ここ数年、アジサイの華やかさよりはガクアジサイの控えめな美しさのほうが好ましく思えるようになった。 同じ視点でヤマアジサイを眺めると、自然で素朴なさまが味わい深くも見える。 (11.7.10) |
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アズマシャクナゲ(東石楠花) 笠取山にはシャクナゲの開花をねらって何度も訪れたことがあるが、今年はその最盛期ともいえる時季にめぐり会えた。 花の付きも例年よりも良かったのだろうか。稜線部はまさにシャクナゲのプロムナードだった。 (11.6.9) |
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紅白の競演 赤城山中腹の荒山高原はツツジを中心とする赤や白の花が咲き乱れていた。 ただし山腹が中心で、標高をかせぐとヤマツツジ(山躑躅)は蕾ばかりとなり、代わってシロヤシオ(白八汐)やミツバツツジ(三つ葉躑躅)が見られるようになる。レンゲツツジ(蓮華躑躅)はまだ開花が始まったばかり。ズミ(酸実)の花は最盛期を迎えていた アカギツツジ(赤城躑躅)と呼ばれるアカヤシオ(赤八汐)は名ばかりで、ひとつも見当たらなかった。 ちなみにシロヤシオはゴヨウツツジ(五葉躑躅)の別名。五枚の葉の輪郭が薄く赤みかがっているのは周りの赤に染められたか。 朱に交われば赤くなる? 写真上は左上・右下がシロヤシオ、右上・左下がヤマツツジ。 写真下は左上から時計回りに、ズミ・レンゲツツジ・ミツバツツジ・ヤマツツジの蕾。 (11.6.4) |
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ホウチャクソウ(宝鐸草) 花の名前には、クリンソウ(九輪草)・ケマンソウ(華鬘草)・ホトケノザ(仏の座)などお寺の装飾品に関するものも多い。 これもその一種。「宝鐸」とはお寺の軒先にぶら下げてある飾りのようなものらしい。そういえばどこかで見たような気もする。 梅雨の止み間に出かけてきた身にとっては、むしろ閉じた傘のように見えたのだが……。 (11.5.31) |
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ヤマツツジ(山躑躅) またしても、2度目の来訪で満開に立ち会えた。 紅き襟 開きて蜜を吸わするは 恋ひて通ひし我にはあらで (11.5.21) |
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ヤマツツジ(山躑躅) こころ急いてたどり着きたる頂に かすかに咲きぬ 山躑躅花 今年は少しフライングだった。 (11.5.14) |
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ヤマザクラ(山桜) ひとたびに かなふことなき恋心 高嶺の花の君にしあれば 満開の桜に出会うために、今年はここ(棒ノ嶺)を2度訪れた。 (11.5.4) |
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ニリンソウ(二輪草) 近浅間嶺の岐路、セト沢で見かけたニリンソウの群生地。 あまり見事なのでシャッターを切った。 このさらに上部、松生山の北面にはカタクリの群生地があるが、すでに花期は終わっていた。 (11.5.2) |
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ヒカゲツツジ(日陰躑躅) 近年ヒカゲツツジの群生地として注目されるようになった坪山(上野原市西原)に登る。 山の下部・中部では花の盛りは過ぎていたが、山頂近くはまだまだ見頃だった。薄黄色の花が、登山道の両脇から手を差し伸べるようにして迎えてくれる。 イワカガミ(岩鏡)はすでに花を落とし、イワウチワ(岩団扇)も終盤という風情だった。 ヒカゲツツジの向こうを張るように、ミツバツツジ(三葉躑躅)が咲き競っていたのも印象的だった。 (11.4.29) |
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春の山 岩殿山に登り稜線沿いを浅利川まで歩く。 里に近い山道には春の花々が咲き始めていた。 左上から時計回りに、イカリソウ(錨草)・ジュウニヒトエ(十二単)・トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)・ヒトリシズカ(一人静) (11.4.21) |
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桃 山梨県一宮の桃源郷を訪ねる。 広い意味では、ここもまた山だ。 まだ摘花を終えていない桃の木が、最後のあでやかさを見せていた。 (11.4.17) |
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吉野梅郷 吉野梅郷と言えば、梅郷の名が示すように地元の農家の梅林がその由来となっている。しかしこのあたりもだいぶ宅地化がすすんでいて、梅林は離れ小島のごとく点在するようになっている。青梅市梅の公園のほうが観光スポットとしてより有名になっているのは少しさびしい。 写真右上のドラックストアー「バイゴー」はご愛嬌。 (11.3.27) |
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秋間梅林 東日本大地震からそろそろ2週間経とうとしている。 地震・津波は正確な予測が難しいとはいえ、原発に関しては環境汚染(温排水・放射性廃棄物)と地震等による危険性が指摘されていた。その意味では人災でもあろう。 そのうえにとういうか、その故にといおうか、「計画停電」だ。被災者の皆さんには心苦しいが、少々気が滅入ってくる。気分転換を兼ねて、以前から気になっていた群馬県安中市の秋間梅林に出かける。 秋間川の上流の山あいに広がる約50ヘクタールの梅林(安中市のホームページより)は、起伏にとんだ地形とも相まって、いっそうの見応えを与えてくれる。 (11.3.24) |
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セツブンソウ(節分草) 「そろそろ春の彼岸を迎えようというのに節分草はないだろう」という声が聞こえてきそうだ。 だが、秩父の山間地では昨日も小雪が舞ったらしい。気温も低く例年より開花も遅れがちだという。 それでもここ小鹿野町の自生地では、小さな花たちがうっすらと白くなった地面からたくさん顔をのぞかせていた。まるで何事かを語らっているかのように。 ちなみに、左上から時計回りに「あこがれ」「高笑い」「うわさ話」「やじ馬」と名付けてみたが、あなたはどのように読み解くだろうか。 (11.3.10) |
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小下沢梅林 高尾山の帰り、裏高尾の小下沢梅林に立ち寄る。 開園前の園地に誤って入場してしまい作業員に注意されてしまった。だが、傾斜を利用した趣のあるいい梅林であった。梅も八分咲きといったところか。 しかし、園地のすぐ南の際を中央道が掠めるように走っている。車の走行音は暴力的に降り注いでくる。ここよりさらに東側には圏央道のジャンクションを建設中である。 心静かに観梅することすら、時代はゆるしてくれないのか……。 そういえば、今日は桃の節句であった。 (11.3.3) |
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カワヅザクラ(河津桜) 松田山(神奈川県足柄上郡松田町)に河津桜を見に行く。 山とはいっても斜面を利用した公園のような所。河津桜が一面に植えられている。全体的には5、6分咲きか。それでも場所によっては満開に近いところもある。 濃いピンクの花は派手やかだが、一献交えるにはこの時季いささか肌寒い。 この日、高齢者の登山グループの方々と初めて同行させてもらった。私などより年上の方が多かったが、皆さんはるかにお元気だ。山で音を上げてなどいられない。 (11.2.20) |
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カラスウリ(烏瓜) 色を失った山林の中に、これまた色を失った実がぶら下がっていた。はらわたをさらけ出して……。 秋の日差しを浴びて、真っ赤な体を輝かせていた時もあっただろうに。 (11.2.15) |
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フクジュソウ(福寿草) ロウバイ園の地面に、凛々しく自己を主張するように花開いてした。数こそ少ないが、ロウバイの香りを圧倒する勢いで。 規則正しく並んだその姿は、長野県野辺山の国立天文台にある電場望遠鏡を連想さる。彼の地では星の光を、当地では太陽を受け止めている。 (11.2.10) |
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フリル フリルがついた貴婦人のハンカチのような氷の造形。 暖かな日が続いたこの日だったが、谷間の水際で見かけた。 少し色っぽい。 (11.2.5) |
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これ以前のデータは「山の花 バックナンバー5」に保存してあります。 |